わたしが受けた流産手術は手動真空吸引法というものでした。
これまで流産手術と言えば、搔爬術が主流でしたが、
最近では手動真空吸引法が増えてきているようです。
手術についての詳細は、別の記事で紹介していますので参考にしてください。
流産手術
手術時間はおそらく10分くらいだったと思います。
麻酔薬で眠らされ、寝ている間に痛みもなく終わっている。
そんなはずでしたが…
まさかの、処置中に点滴トラブルがあったようで。
途中うっすらと意識が引き戻されるような、なんだか気持ち悪い感覚に襲われました。
処置台から別室の布団に移され、かなり朦朧とした意識の中、孤独と不安と悲しみに襲われていました。
しばらく看護師さんが手を握ってくれていました。
少し意識が戻ってくると、寒さとお腹の痛さが襲ってきました。
うわ言のように「寒い寒い、痛い痛い…」と言っていたように思います。
動けず目もまともに開けられない状況でしたが、手探りで必死にスマホを探し出して、夫に電話をかけていました。
混乱した意識の中で夫の声を聞いて安堵しました。
意識がわりとはっきり戻るまで、夫と電話をしていました。
その後4時間ほどクリニックで休み、すっかり麻酔も覚めてゆっくり歩ける程度に回復してから帰宅しました。
歩いている時に、癖でふとお腹をさすってしまうんですよね。
もうお腹に赤ちゃんはいないのに…
悲しいな。
この1日の間に2-3kg体重が落ち、見るからにげっそりした風貌になっていました。
流産手術後の症状
流産手術後の心境
体力的にも精神的にも辛く、処置3日後から1週間程度実家に帰りました。
この時ばかりはもう何も我慢したくなく、痛みには痛み止めを使い、不眠には睡眠薬にも頼りました。
1週間経ち、自宅に戻って来る頃には、体力的には随分回復していました。
処置後の診察でも回復は順調であり、処置時に提出した病理検査の結果も問題ないとのことでした。
しかし身体が回復してくると、赤ちゃんがいなくなった喪失感と悲しみを強く感じるようになりました。
心にぽっかり穴が空いたような気持が長く続きました。
妊娠が分かってから、たった14日間しか一緒にいれなかった。
「元気に育って欲しかったな」
「なんで、わたしが流産したんだろう」
「また戻って来てくれるのだろうか」
そんなことばかりを考えていました…
それでも、時間とともに新たな少しずつ別の感情が湧いてきました。
短い間でしたが、わたしをママにしてくれた赤ちゃんに感謝する気持ち。
気持ちが安定した頃、今回お腹に来てくれた子に「ありがとう」と「すぐに戻ってきてね」との思いを伝えるために、神社にお参りに行きました。
正式な水子供養ではありませんが、わたし達夫婦なりのケジメがつけられました。
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