【流産手術の違い】手動真空吸引法(MVA)のメリットとデメリット

手動真空吸引法での流産手術 妊活妊娠ブログ

わたしは手動真空吸引法での手術を2回経験しました。

1回目は妊娠7w3d、2回目は妊娠9w0dの流産手術でした。

このブログでは手動真空吸引法(MVA)と搔爬術そうはじゅつのメリット・デメリット、手術にかかった費用と手術の経過について紹介していきます。

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流産手術の違い

日本の流産手術には、手動真空吸引法と搔爬術そうはじゅつの2種類があります。

真空吸引法(VA)には、電動によるもの(EVA)と手動によるもの(MVA)があります。

MVA(manual vacuum aspiration)とは、手動式という意味です。

手動による流産手術は、従来の電動による流産手術よりも新しい方式で、身体への負担が少ない流産手術となります。

それぞれの流産手術にはメリット・デメリットがありますが、結果的に手動真空吸引法で良かったと思っています。

手動真空吸引法(MVA)

わたしが経験した手動真空吸引法を紹介していきます。

手動真空吸引法(MVA)とは、プラスチック製の注射器に専用の柔らかい使い捨てチューブを接続し吸引する方法です。

手動真空吸引法(MVA)のメリット

  • 子宮口を開くのに痛みを伴う前処置がない
  • 子宮へのダメージが少なく安全
  • 流産手術中や流産手術後の痛みが少ない
  • 使い捨ての器具を使うため、清潔で感染症リスクが低い
  • 吸引時に発生する音が小さく、静かに処置できる

手動真空吸引法(MVA)のデメリット

  • 日本で取り扱っている病院が少ない
  • 使い捨ての器具のため費用が高くなる

 



搔爬術(そうはじゅつ)

搔爬術(そうはじゅつ)とは、昔から行われている流産手術です。

搔爬術は、硬い器具を使い子宮の中から掻き出す方法です。

搔爬術のメリット

  • 日本で取り扱っている病院が多い
  • 手動真空吸引法と比べて費用が安くなる

搔爬術のデメリット

  • 硬い器具で掻き出す為、身体への負担が大きい
  • 子宮口を開く前処置が必要(痛みを伴う)

 



手動真空吸引法は安全なのか

かつて日本では搔爬術そうはじゅつが主流でしたが、2015年ごろより身体に負担の少ない手動真空吸引法が広がってきました。

2021年7月、厚生労働省から、より安全な手動真空吸引法を周知するように産婦人科医の団体や学会に通知されました。

搔爬術は、世界保健機関(WHO)から時代遅れと指摘されており、手動真空吸引法が主流となっています。

わたしの通ったクリニックは医師も年配の方でしたが、手術方法は最新の手動真空吸引法で本当に良かったと思いました。

流産手術後は妊娠しやすいと言われており、わたしの場合も期間を空けずに第一子を授かることが出来ています。

手動真空吸引法と搔爬術そうはじゅつのメリット・デメリットをよく理解し、医師とよく相談し納得した手術を選択しましょう。

 



手動真空吸引法にかかった費用

流産手術にかかった費用を公開します。

わたしの場合、2回とも日帰り手術でしたが、病院によっては1泊2日になるところもあります。

流産手術 当日の費用

流産手術した日の費用
  • 1回目 34910円
  • 2回目 33640円

流産手術 翌日以降の費用

流産手術の翌日に診察があり、診察料金がかかりました。

流産手術 翌日の診察
  • 1回目 1060円
  • 2回目 1060円

流産手術の約1週間後にも診察がありました。

流産手術 約1週間後の診察
  • 1回目 430円
  • 2回目 2230円

2回目が高いのは、胃薬の処方と18時以降の受診で夜間加算があった為です。

手動真空吸引法のデメリットで費用が高くなるとお伝えしましたが、流産手術は保険適応になるので驚くほど高額というわけではありません。

中絶手術の場合は自費となるので、費用は高くなります。

 



手動真空吸引法 流産手術当日

手動真空吸引法 当日の経過
  • am8:00
    病院到着


    夫と一緒に病院到着

    コロナ感染予防のために付き添いが出来ず、夫とはここでお別れ

    排尿を済ませて、体重測定、血圧測定

    その後、硫酸アトロピンを筋肉注射

    水分の点滴を行う

※硫酸アトロピンは、麻酔中に唾液でむせたり窒息しないように唾液の分泌を抑える為に使います。


手動真空吸引法の麻酔方法は、静脈麻酔でした。

眠っていて意識がない状態なので、よく全身麻酔と勘違いされる方がいますが全身麻酔とは違います。

全身麻酔とは、「意識がない+筋弛緩」の状態

筋肉が弛緩するので自発呼吸ができず、人工呼吸の管理が必要となるのが特徴

静脈麻酔とは、意識と痛みがなく自発呼吸をしている状態

手動真空吸引法 当日の経過
  • am8:30
    処置台へ移動


    処置台に移動し、酸素飽和度モニターを装着

    深呼吸を3回促され、麻酔薬(ケタラール)を点滴の横から注入

    いーち、にーい、さーん・・・

    8秒くらいまで数えて意識がなくなりました

    そこからは夢の世界へ

麻酔薬の副作用でとっても不思議な夢を見ました。

自分の身体と意識が別の場所にワープしていく感じ。

意識はありませんが看護師さんらの声は聞こえていました。

処置台から別室に運ばれたり、布団をかけられたりする感覚をワープと思っているようでした。

 sick_kaoiro_woman

わたし
わたし

前もこんな感じやったなー。次はこうなって、こうなって…

わたし
わたし

あれ?こんなこと考えられてるってことは手術終わったってことか。。。

と少し現実を思い出せたら、

怖くて、寂しくて、孤独で、そして下腹部が痛くて、寒くて…

うわ言のように夫や自分の名前を呼んだり、「寒い寒い」「痛い痛い」と言っていたように思います。

手動真空吸引法 当日の経過
  • am9:18
    意識回復

    朦朧とした意識の中、夫に電話

    人の温もりや人の声がとても恋しい

    話をしていると落ち着き始める

    痛み止めも効いてきたようでお腹の痛みもましに

  • am9:30

    点滴が終了し針を抜いてもらう

    薬の作用で鼻の中も口の中も乾燥していました

  • am10:30

    ぼんやりした意識

    頭を動かすとクラクラする

  • am11:30

    起き上がって看護師さん付き添いのもとトイレに

    尿意があるのになかなか出ない

    お昼過ぎまで尿が出にくかったです

    まだ足元がおぼつかない

    頭の芯が痛いような重い感じでした

  • pm0:00
    内診

    タンポン抜去

    ロキソニン(痛み止め)・ムコスタ(胃薬)・パルタン(子宮収縮止血剤)・クラビット(抗生物質)を処方してもらいお会計

  • pm0:15
    帰宅開始

    夫とゆっくり歩いて帰宅

 



手動真空吸引法 流産手術後の痛み

流産手術後 当日の痛み

出血はそれほど多くなく、生理終わりかけくらいの量でした。

処方された痛み止めを飲んでいるため、それほど強い痛みはなかったです。

麻酔薬の影響か軽い頭痛が続いていたので、家事は夫に任せて寝ていました。

流産手術後 翌日の痛み

診察に行きました。内診して、感染予防の膣錠を挿入。

痛み止めを飲んでいても、まだ軽く下腹部痛はありました。

出血がある間は、シャワー浴のみとなります。

流産手術後 4日目の痛み

4日目には仕事を再開できました。

下腹部痛や出血も気にならない程度に治っていました。

 



流産手術後 9日目

診察がありました。

内診して感染予防の膣錠を挿入。

子宮の戻り具合や出血がないかを確認しました。

特に問題がなかったので流産手術後の診察は終わりと伝えてくれました。

診察で説明されたこと
  • 次の生理は1ヶ月以内にある
  • 1ヶ月以内に生理がなかったら来院すること
  • 次の生理で妊活も再開して良い

流産手術後 10日目

出血が完全に止まり、下腹部痛もありませんでした。

出血が止まったので浴槽に浸かれました。

流産手術を2回経験して思うこと

1回目も2回目も10日間程度は、うっすら出血と下腹部の鈍痛がありました。

1回目は流産手術後に体力が低下してしまい、1週間程度フラフラでした。

少し歩くのも疲れてしまい、家事もままならない状況だったので実家に帰って療養しました。

仕事は2週間お休みしました。

2回目は、流産手術後に頭痛と胃痛、身体のむくみがありました。

胃が激痛で、胃薬を飲みながらお粥やうどん生活を送っていました。

手動真空吸引法は子宮への負担が少ないものですが、流産そのものは身体も心もズタズタになるんだなーと身をもって経験しました。

手術後はできるだけゆっくりと過ごし、心身を回復させることがとても大切です。

 



手動真空吸引法 生理再開の時期

流産手術後、何日くらいで生理が再開できるのでしょうか。

妊活を再開したい方は、今回ばかりは生理が来るのが待ち遠しいですよね。

わたしの場合、手術をして約1週間後に診察行った際に「1ヶ月以内に生理が来るからね」と説明を受けました。

実際、1回目は流産手術後34日目に、2回目は流産手術後37日目に生理がきました。

もともと生理周期が32-37日程度と長めなので、いつもの生理周期と変わらないタイミングでやって来ました。

病院によって説明の違いがあり、生理の再開を待たずに妊活再開するか、1度生理を見送ってから再開してねという病院もあります。

生理が来るということは、子宮が次の妊娠に向けて回復できたという証拠です。

 



手動真空吸引法(MVA)のメリットとデメリット まとめ

流産手術の手動真空吸引法(MVA)について紹介してきました。

流産手術はとても辛い経験でしたが、身体の負担が少ない手動真空吸引法で良かったです。

流産手術の時間は10分程度と短く、意識がないうちに終わりました。

手術中、手術後の合併症もなく、今では立派な赤ちゃんを授かることが出来ています。

 妊娠を望むお地蔵さん

ほかにも妊活妊娠に役立つブログを書いているのでチェックしてみてください。

妊活妊娠ブログ
妊活・妊娠・育児のブログです。2度の流産を乗り越えて妊娠中の看護師が書いています。 妊活・妊娠中に必ず知っておきたい事や、悩みや困りごとの解決方法、妊娠の経過記録を紹介しています。

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